DREDGE・イッカクの正体(後編)
前回は氷海エリアの雰囲気や大イッカクと小イッカクが同種という考察まで。
元々テキストの少ないゲームなのに氷海では各地で日記や氷漬けの船員達から比較的多めの情報が得られます。
各地で過去に何が起きたのかをわずかに知れる黒岩。
正気度の低い状態でテキストが読める場所がここにも2ヶ所あります。
太古の戦いについて記録されているようです。
人ではない存在なのは明らかですが、敗れた方はこの地の大イッカクを表していると思われます。
牙と背骨vs角と爪、から大イッカクが連想されるのは後者。では前者は?
海への回帰エンドで主人公を飲み込む大口、背骨を強調するあたり、長い体。大海蛇と見て間違いないでしょう。
大海蛇リバイアサンは古代遺跡に見られるように人々に崇められていました。
邪なる力を海域から出さない、抑える神と以前考察しました。
かと言って大イッカクが邪神には見えないのです。
おそらくこれは太古の神の座を賭けた争いを表しており、リバイアサンに負けた大イッカクが氷海に眠る様子かと思われます。
リバイアサンはよく知られた幻想生物です。
それと対になる、または同一ともされる存在は「ビーモス」「ビヒモス」「ベヘモット」「ベヒーモス」とされています。
海に対し陸の大いなる獣です。
この辺は世界各地色々な伝承で様々な姿がありますが、クトゥルフ神話でも名前が登場し、海に関係します。
別の箇所の黒岩では大イッカク(ビーモス)と思われる怒りの言葉が見れます。
言い回しを見るに、上位の存在を思わせます。
この世界ではビーモスは神々の争いに負けてしまい、リバイアサンが頂点となっているようですね。
ビーモスは何故80年前の事件を起こしたのか?
またこのエリアにもいるローブの人物についてはまた後日考察してみようと思います。
DREDGE・イッカクの正体(前編)
今更ながら追加コンテンツ、氷海編を終えました(遅)
先日のコラボの際に終盤データが読み込めなくなってしまったのでまたまた初めからプレイしていたり。
氷海自体は早くから行けるようですが、終盤データだと入手アイテム等に今更感があったので、中盤あたりがおススメなのかなと。
報酬でブラックストーンへのポータル生成、便利な網はもちろん奇形魚の入手率大幅アップの本がもらえるので。
さて氷海では因縁の20年前より更に昔、80年前の出来事が語られます。
釣れる魚を除けば、禍々しさより畏怖を感じられる謎の氷漬けの生物の話です。
特徴的な金角がわかりやすいですが、道中襲ってくる「イッカク」と同種と思われます。
複数の目、船や魚を狙う時に出す腕とかですね。
氷海エリアでの夜間正気度マイナスでは光るサメが襲ってきます。
が、他のエリアの片目傷アンコウ、複眼魚、単眼魚、船マネ魚に比べたら普通気味の見た目。
イッカクも同じくエリア徘徊タイプのマインドシーカーや一つ目蛇と比べれば普通どころか神聖さまで感じます。
↑みんなのとらうま
このエリアはなんとなく他と違う様子。
後編に続きます!
デイブ・ザ・ダイバー(コラボ)
釣りゲーだけど世界観真逆のデイブザダイバーとdredgeのコラボ!
今更ながらプレイしてきました。もしかしたらdredgeの考察になるものがあるかなーと…
結果、dredge本編に繋がるような重要なストーリー的な物はなかったのですが、客として訪れるフードの人物達は「奇形魚」しか食べないんですよね。
本編ではどの色のフードの人物も通常の魚しか要求してきません。
孤島でひたすら飢える罰を受けている理由については過去記事を。
まあこの辺は一般的なイメージの「なんかヤバい魚を釣るゲーム」の雰囲気を出す為かなとは思います。
しかし1人1メニューのシステムを破って、閉店まで注文し続ける仕様と、両手でむさぼり喰う動きはまんま本編のイメージなのが素晴らしかったです。
「奇形魚を食すと不死になる」と求めていたのは異変が起きだした20年前の人物(狂信者と思われる)
残った魚は全てダメになってしまう仕様も本編まま(感動)多分皆んな忘れてるだろうけど!
リバイヤサン神殿の(主人公にとっては微妙な性能)ライト「天空の炎」を出してきたのも嬉しかった。
これは本編で改めて重要な物だと裏付けされたように思います。
しかし前のSwitch版バージョンアップでロードエラーが頻発し、dredge終盤のデータが使い物にならなくなってしまったのが辛い…
また最初からプレイしようかな。
20年前の時系列(メモまとめ)
各地に散らばるビン入りメモには主に日記風のページが入っており、幸せな様子から徐々に不穏な出来事が増えていく様子が断片的に知れる
(忙しくて更新が遅れました…)
記入者は主人公の妻ジュリー。
わざわざ流した訳では無く、事故死後関係者周りにいつのまにか届いている。
ステラーベイスンの研究者はジュリーの妹であり、研究者の元にも日記や手紙が色々な所に紛れ込んでいたとの事だが、主人公には海上で発見されている。
その他のメモは後ほどまとめるとして、日付から内容を簡単に並べてみます。
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1926年
12月22日・ジュリー宛の刻印の入った銀製のエメラルドネックレスが店舗で用意されている。受け取りは翌23日(クリスマス用?)
1927年
3月6日・ステラーベイスンにて宝石の指輪を渡されプロポーズを受ける。
6月1日・主人公の母の遺言にてジュリーに懐中時計が渡される。
8月18日・結婚式
8月19日・船を「ジュリー号」に改名
旧名「オーシャン・リッチ号」の名が入ったキーホルダーはジュリーがこっそり所持
8月20日・新婚旅行でグレートマローへ
8月21日・グレートマローにて「突如現れた」岩に船がぶつかる事故
9月9日・ジュリーを船に乗せなくなる。サルベージ装置をつける。
9月14日・頭がぼんやりし、寒気がする(インク滲み)
サルベージで大きな木の箱が発見される。
真紅の布が広がり、ジュリーを見る目は虚無だった。
数年後・暖かさを感じられない。主人公に何度も出した手紙の返事が来ない(荒れたひっせき、インク滲み)最後の手紙を出す。
不明・主人公は去って、完全になりつつある。
やり残したことは「海への回帰」
メモの内容についての考察等はまた後ほど。
色フードの人物達
各地の離れ小島にいる色付きのフードローブの人物。
魚と引き換えに便利な本をもらえるので生息地を調べつつ釣具をチョイスする先生的な存在かと思っていました。
周回プレイやフォトモードでわずかなセリフを含めて改めて考察してみました。
話しかけてくるのが単独グラフィックなのですが、どの色の場所もフードローブが2枚無造作に置かれています。
着替えならこんな雑に置かないよなー…
当初このクエストは時限性で、ローブの人物は飢えて死に、クリアが不可能になるものでした。
落ちている服は、当初の設定から飢えて死んだ他の人達の物かと思います。
岸に船も無く、どうやって上陸したのか辺鄙な場所で巻物に記された魚を求める彼ら。
おそらくは通常の魚の身では飢えを満たしきれず、船が無くては不可能な遠方の魚を求めてじわじわ死に至るのでしょう。
彼らについてはデビルズ・スパイン地域の神殿「狂信者」から聞く事ができます。
前回の「リバイアサン」信仰について異端な考えを持つようになった信者を「落伍者」とし、簡単に言えば島流しにしたとの事。
「絶え間なき渇望」は巻物に記された魚を求める事なのでしょう。
巻物、魚の関係についてはゲールクリフの老捕鯨人「魚人のマグラン」にて語られます。
しかし20年前の時点では「変異した魚を食べて不死になる」というところが微妙に違います。
そしてマグランは街中の釣り糸や網を切り裂いて姿を消したとの事。
切り裂く…何やら歯や鱗の鋭い魚の仕業のように思えます。マグランはそのような魚に変異してしまったのでしょうか。
ここで「狂信者」にクローズアップ。
巻物…らしき物を持つ手には鱗らしき物が。
先代司祭に仕え「浄化の使者」になったという発言も、邪なる力に手を出した事を悔いたからではないかと思うのです。
しかし一般人にも邪法は一部伝わり残りました(荷物クエスト、序盤の魚屋等)
やはり不死は人々を惹きつけるものなのでしょう。
近年「邪神」は不死を餌に自らへの信仰、世界の破滅の法へと新たな邪法を巻物にします(変異魚から魚の心臓へ)
ローブの人物に戻り、望みを叶えた後のセリフをまとめました。
「飢えは満たされた。待つとしよう」
「漁師、深海、呼びかけ、答えた」
「感じる、裂け目を」
「答えは与えられた。我々は召喚を待つ」
「維持せよ、心を、食らう、空を」
「空を落とせ、深海を持ち上げろ」
ローブの人物の変異具合は、リトルマローの労働者の変化と似た表現の様に思えました。
DREDGE・トゥルーエンディングの大海蛇とは?
復活エンディングに比べてゲーム内情報が少なく、疑問の多いトゥルーエンド。
はい、私も初回プレイはポカーンでした!
しかしこういう展開こそ考察スキーにはたまらないもので、周回プレイ、スクショ、メモを駆使してようやく大体まとまってきたように思います。
エンディングで深みの書と共に主人公を飲み込む生物。
船を果てへと進めると正気度に関係なく飲み込まれ即ゲームオーバーになる大海蛇と同一かと思われます。
フォトモードの追加により、さまざまな角度から観察できるようになりました!(私得)
マロー海域は「深みの書」「箱」が発見され、主人公の妻ジュリーが失われた全ての始まりともいえる場所ですが、この海域には「リバイアサン」がいるという情報が聞けます。
不気味な名前もない生物が多い中、固有名詞のある重要さ。
リバイアサンは古代から存在しているらしく、配達人から語られる禍々しさとは逆の神聖さをもっているようです。
幻視は不穏な出来事ばかりだったので、デビルズ・スパインの遺跡の幻視は印象的でした。
この灯台遺跡がリバイアサンに関わる場所であった事が想像できます。
この地の信仰の流れを伝えているのが「狂信者」。主人公主観の為いかにも狂っているように描写されています。
この方の考察や目的等も後ほど。
通常、街の漁師や住人がリバイアサンに襲われるという事件は無かったようです。
何故配達人を執拗に狙ったか、というと積荷が「良くないモノ」であるから。
序盤にも似たような荷物を受け取っていたリトルマローの労働者は主人公が代わりに届けたこの荷物でおかしくなってしまいました。
海域の外に出ようとする主人公が襲われるのは「邪」の封印を解き、各地の異変を起こした元凶、そして行われようとしている禁忌、「復活の儀式」に関わる主人公を外に出さない為かなと。
リバイアサンは神話等でおなじみですが、この作品では「善」側であり「邪」を浄化する存在だという事が理解できるかと思います。
上記を踏まえると、灯台内の宝物がイマイチ性能なライトなのも「邪」の力で事を成そうとする主人公故かなと想像しています。
DREDGE・エンディング(海への回帰)
一般的にトゥルーエンドとされている海の回帰エンディング。
自分自身と向き合い「深みの書」を手にした主人公は当時の事件、主人公の事を知る重要人物「灯台守」から示された明かりを導きにジュリーを失った海域へ。
ジュリーに関する品々の代わりに抵抗する「深みの書」を掲げます。
「海への回帰」
うなり声は邪神の事でしょうか。
直後、深みの書だけが海に投げ入れられます。
静かなピアノのBGMの中、突如現れた巨大な生物に船ごと飲み込まれる主人公。
いやな予感はしていましたが衝撃的でした。
船が飲み込まれた直後には霧は晴れグレートマローの地にオーロラが浮かび上がります。
元凶であった「深みの書」は飲み込まれ封印されたと見るべきでしょうか。
復活エンディングの際はカギを差し込んだまま投げ込んだオルゴールをイメージさせるBGMが悲しさと不安を引き立てていましたが、ピアノバージョンは悲しさと安らぎを感じさせました。
プレイした感想を見ると「トゥルーがどうしてこうなった」ポカーン( ゚д゚)な意見が多い…
各地にあるメモも少なく、住人も少ないので背景を知るには情報が足りないんですよね。
非常に良い評価を得ているだけにもったいないなと思います。
という訳で考察のし甲斐のあるゲームなので次回はこのトゥルーエンドは何故こうなったのかについて私なりの考察を書こうと思います。